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2005年05月28日

『うつと自殺』

『うつと自殺』(筒井未晴著)を読む。

タイトルがすべてを表している。
ぼくは思うのだけど、自殺というのはほとんどが「うつ」と結びついているのだ。
世間では未だに「自殺」とは、ココロの弱い人間がするものだと思われているふしがあるけど、それはまったく違う。
だいたい弱い人間は自殺なんて出来ない!
そして自殺は知性的な人間がするものなのだ。

近年では、その自殺の要因というものが、「うつ」であることが確定しだしている。
とても良い兆候だ。
だから人は自殺したくなったら、精神科や心療内科の扉をすぐに叩くべきなのだ。
SSRIやSNRIといったセロトニン関連の薬剤が開発され、その有効性が認めれてきたのだから。

『うつと自殺』には、激増する中高年の自殺や「うつ病」についての知識、それから「うつ病」の見分け方などが書かれている。
類書に比べて突出したことは書かれていないが、この本のキモはやはりタイトルだろう。

このタイトルはある種の光明である。
自殺は弱さなんかではなく、脳内物質の低下がもたらす病気であるということを、はっきりと宣言している。

死にたくなったらとりあえずこの本を読むといいかもしれない。
その人にとって必要なことは、他の本に書いてあるのかもしれないけど、自殺したいという感情が脳の機能障害であることはとりあえず認識できるはずだ。

もっといい本については、また後日紹介いたします。
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『うつと自殺』筒井未晴著(集英社新書0239)

投稿者 coboratory : 2005年05月28日 11:30