2007年8月24日

夏海奇譚

 今年の夏の暑さはとにかく異常だった。普段はエコというよりも体調が悪くなるので、エアコンを家では使わないようにしている自分だが、もはやそんな流暢なことを言ってられない状況だった。飼い猫も、エアコンの近くから離れなかったから、動物にとっても耐え難い夏だったのだと思う。
 そんな今年の夏だが、所用でとても忙しく、旅行などには行けなかった。毎年必ず何処かへ出かけるようにしているので、何処にも行かないというのは、やはり寂しいものだった。夏は良いことも嫌なことも含めて想い出がいっぱい出来るものだから。

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2007年7月25日

袖ひき小僧と口裂け女

 小学生だった頃、とても奇妙な体験をしたことがある。ある日の夕方、友人と二人でプラモデルを買いに歩道を歩いていたら、突然誰かに後ろからシャツの袖を引っ張られたのだ。驚いて振り返ってみても、そこには誰もいない。ぼくが友人の顔を見ると、その友人もびっくりした顔をしながら、思いもかけない言葉を発してきた。
 「今、俺のシャツ引っ張った?」。

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2007年6月27日

都市伝説

 まずは自分の話。実はぼくは二つの大学を出ていて、その一つでは都市社会学を専攻し、主に東京の戦後から現在にかけての若者文化の変遷を勉強していた。この研究をしている人は以外に少なく、自分の通っていた大学では深い所まで学べないと感じた当時のぼくは、東大の先生に直接指導してもらっていたのだ。
 今になって思うとそれはずいぶん贅沢な経験だった。その人は衒学にして謙虚で、とても多くのことをぼくに教えてくれた。

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2007年5月31日

絵本とアニメチェコ紀行

 どうやらこれからチェコが熱くなるという予感というか噂がある。何年か前にチェコ・アニメがちょっとしたブームになったことがあるけれど、その後も女性誌などで、何かとチェコが取り上げられているのだ。またチェコの世界遺産が、観光地として最近注目されていたりする。そういう訳で、チェコという国についてこれを機会に一緒に勉強してみましょう!

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2007年4月23日

志野と織部

 とある晴れた平日の午後、ちょっと時間が出来たので、東京・出光美術館で開催されていた『志野と織部 -風流なるうつわ-』展に行ってみた。
 最近の出光美術館は展示センスが良いので、期待していったのだが、本展は期待をはるかに上回るものであった。ただ一つ気になったのは、来館者全員が年寄りだったこと。これにはびっくりした。若者はただの一人もいなかったのだ!
 実にもったいないことだと思う。借り物の西洋絵画展には行列を成すというのに、日本の寂びた美であるやきものに若者たちが目を向けないのは、どうしてなのだろうか。

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2007年3月26日

スピリチュアル・ブーム 2

 そもそもスピリチュアルとは何か? ひと昔前には、精神世界とかニューエイジなどと主に言われていた領域であるが、スピリチュアル(正確にはスピリチュアリティ= Spirituality、霊性)とは、霊魂などの超自然的存在との見えないつながりを信じる、または感じることに基づく、思想や実践の総称のことである。具体的には、人生の意味や希望、そして安らぎなどを見出す〈心の奥〉の問題に対して、自らの魂や、もしくはヒーラーなどと呼ばれる人を介して、触れたり解決していくことを言う。

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2003年10月19日

オンライン上の理工科学情報の探し方

 私は図書館司書資格を所持しているのだけど、このコラムでは今までそれらしいことを一度も書いてこなかった。
 そこで今回は、「オンライン上の理工科学情報の探しかた」について簡単に述べてみたい。もちろん賢明な読者には、すでに知っていることばかりかもしれないが、そこは復習のつもりと思って読み進めてください。

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2003年9月21日

2ちゃんねるという世界

 今さらここで言うのも憚れるが、インターネット上の巨大掲示板群『2ちゃんねる』の存在は大きい。ありとあらゆる時事情報を、清濁併せ呑みながら抱え込み、日本の文化そのものを変える勢いで『2ちゃんねる』掲示板は日夜、沢山の人々によって書きこまれ、また読まれている。

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2003年8月20日

豊かな自然と平和主義の国 ~ コスタリカ

 ここ数年、コスタ・リカ共和国(以下コスタリカ)が世界中から注目されているのをご存知だろうか? その理由は幾つかあるが、主だったものを列挙してみると、

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2003年7月27日

『新明解』リローデッド

 ずいぶん前から気になっていることがあるのだけど、日本人はなぜ、自分の著作や論文などに書いた言葉の意味の典拠を『広辞苑』に求めるのだろうか?

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2003年6月20日

スピリアールト ~ 孤独の架橋

 雨が降りしきる6月の初旬、東京・京橋にあるブリヂストン美術館へ『レオン・スピリアールト展』を観に出かけた。平日の美術館は静寂に包まれ、訪れている人々もどことなく知性的に見える。
 とくにスピリアールトのような神秘性を帯びた作家の場合には、会場の静けさは作品を観賞する上で最も大切な要素だ。

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2003年5月19日

新しい〈帝国〉の誕生 3

 経済誌のトレンド観測ほど、振り返ったときにバカバカしく見えるものは、まずないだろう。例えばほんのちょっと前までは、ユニクロ、マクドナルド、スターバックスなどを「勝ち組」と称揚し、その手法とマーケティング能力について経済誌がこぞって事細かに分析していたのは、我々の記憶に新しい。

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2003年4月28日

新しい〈帝国〉の誕生 2

 イラクへの圧倒的な武力攻撃が終焉した後に書き替えられた世界地図において、アメリカという毒々しい色彩が地図上に塗りたくられた面積は非常に大きくなった。

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2003年3月24日

新しい〈帝国〉の誕生 1

 国際世論が戦争反対のうねりを大きくする中、3月20日、ついにアメリカによるイラク攻撃が始まった。この文章が活字となった時点では、攻撃は夢の跡となって、「戦後処理方法」について語られていることだろう。

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